旧年中は大変お世話になり心より御礼申し上げます。
2020年に突然始まったコロナ禍は2021年も引続き私達を翻弄し、皆様も長い不安の期間をお過ごしだったのではないでしょうか。
とりわけ第五波の流行は厳しく、緊急事態宣言が出されて多くの飲食店や旅館・ホテル・鉄道・空運・バスなどの観光産業は苦境に立たされました。
幸い日本ではワクチンの進捗に合わせるように感染者が減少し、少しずつですが日常を取り戻す動きが出始めています。しかし、世界的には新たな変異ウイルスが確認され、未だにパンデミックの中を試行錯誤しているのが現実です。
世界は繋がっています。
日本だけ感染者が少なく、新たな変異ウイルスにも無縁というわけには行きません。
ここに来て立ち止まってグローバル化を見直す動きも出ていますが、今こそ各国が一つになって協力し合いワクチンを筆頭にした感染予防策を講じて行くことが、このコロナと共存して行く近道だと感じています。
皆様には昨年も私達を支えていただきました。
本当に感謝しかありません。
そもそも梅山豚は販売先がありませんでした。
市場に出荷すると体型の悪い梅山豚は「規格外」という格付になり安値で取引されました。
未熟児のため育てるのが難しく成長も遅い梅山豚は、梅山豚倶楽部会員の皆様に支えていただき継続する事ができたのです。
そんな昔を思い起こし、当時売れない苦境を脱したように、再び挑戦する時だと前を向いて進む決意です。
私達はこれからも愚直に梅山豚を中心として国産飼料の取り組みや、地元貢献などに活動領域を広げ、未来の農業を担う人材を積極的に採用し、さらに美味しい梅山豚をお届けできるようスタッフ一同努力していきます。
梅山豚を通じて『食』と『農』と『環境』という分野の新しい時代に挑戦し続けていく私たちを2022年もどうぞよろしくお願いします。
2022年1月吉日
株式会社 塚原牧場
代表取締役 塚原 昇
皆さん、コーヒーはお好きですか?
私は大好きで毎日飲まずにはいられないくらいのコーヒー党です。
コーヒーの需要は世界的に増加傾向にあります。
中国やインドなどの新興国が成長する中で、生活水準が向上し嗜好品としてのコーヒー需要が急拡大しています。
先進国である日本でも世界的なコーヒーチェーンが店舗数を増やし、コンビニでも手軽に安くコーヒーが飲めるようになり、消費の多様化で消費量が増えています。
しかし気候変動によりコーヒーの栽培地が減少してしまうのではないか?
そんな恐れが出ているのをご存知ですか?
コーヒーの国別生産量は、1位ブラジル、2位ベトナム、3位コロンビア 4位インドネシア 5位エチオピアの順となります。
これで分かる通りコーヒーの栽培は南北回帰線(北緯・南緯25度)に囲まれた「コーヒーベルト」と呼ばれるエリアで行われています。
これはコーヒーノキの栽培に、雨、日当たり、温度、土質の4条件が整う必要があるためです。
それは雨季と乾季がはっきりした降雨量の多い地域でもあります。
現在の生産地では今後降雨量が減っていくと考えられていて、雨季と乾季の境目が曖昧になりそうなのです。
さらに寒暖差が減少する予想もありアラビカ種の収穫量が減少するのではと懸念されています。
アラビカ種は気温15~24℃、標高450~2300メートルが適地と言われていて、さらに標高の高いところへ栽培地を移動する必要が出てきます。
降雨量は減少する予想ですが気温は逆に上昇するとされています。
そうなると、コーヒーノキの葉に寄生するさび病(カビの一種)が発生しやすくなり、収穫量が減少する可能性が高いのです。
コーヒーの生産減少を食い止める対策は無いのでしょうか?
コーヒーの品種はアラビカ種(60%)とカネフォラ種ロブスタ(40%)に大きく分かれます。
コーヒー栽培に適した地域は、アラビカ種で50%にまで減少するとうい予測も出ています。
コーヒー大国のブラジルでは60%も減少するという恐れもあるのです。
こうした問題には品種をアラビカ種からカネフォラ種ロブスタに変えることで生産を続けることができるかもしれません。
気候変動に合った品種改良も必要でしょう。
気候変動を止める事は難しく、生産地が柔軟に適応して行くしかありません。
こうして生産量の減少と需要の増加という現象からコーヒー価格が上昇し始め2050年ごろコーヒー不足が起こりそうなのです。
現在のように手軽にコーヒーを楽しむことができなくなるかもしれません。
コンビニで飲める安価な100円コーヒーを多くの人が楽しめる時代は遅かれ早かれ終わるのでしょう。
心置きなく大好きなコーヒーに癒される、そんな日が長く続くことを祈るしかありません。
小さい子供たちに虫が嫌いな子が増えているようです。
事実私の小学生の甥っ子も虫が嫌いで、カブトムシも触れません。私が小学生の頃は早起きしてカブトムシ採りに行ったものです。
たくさん採ってはケンカをさせたりして楽しみました。
虫かご一杯のカブトムシが夜動き回ってぶんぶん飛ぼうとするので眠れないと家族に注意された思い出があります。
ニュースで2012年からノートの定番「ジャポニカ学習帳」の表紙に虫を取り上げるのを中止するというのを見たことがあります。
虫が怖いとか気持ち悪いとかいうクレームが多数あったためだと聞きました。
虫嫌いもここまで来たのかと悲しくなりました。
そもそも私達人類は霊長類に属しています。
およそ1億年前に地球上に最初の霊長類が現れ、さらに4千万年前に後足立ちができるようになり、3千万年前には尾のないサルが現れ、さらに600万年前になってやっと人間に近いヒト亜科として区分される動物が現れます。
しかし昆虫は地球の歴史上、約4億年前に動物の陸上進出が始まった頃に上陸した動物群の一つです。
さらに2億年から3億年前には既に現在のゴキブリやトンボの祖先が登場しているのです。
ヒトよりずっとずっと前から地球に生息し続ける昆虫の生態を知ることは実は大切な事でもあるのです。
最近ではスマートフォンを進化させるヒントを昆虫に求める研究が進んでいます。
この研究はバイオミメティクスと呼ばれ、例えばカメラ、ヒアリやキクイムシの複眼は200個近い独立した光学ユニットで構成されています。
この構造が広い視野とほぼ無限の焦点深度を可能にしています。
こうした昆虫の眼を研究した結果、180個のマイクロレンズからなる半球体の小さなカメラが開発されました。
一つ一つのレンズがそれぞれ異なる角度から写真を撮影することで、画角160度のクリアな画像が得られます。
これは通常のスマートフォンカメラの2倍の画角です。
他にもチョウの羽から学んだ撥水コーティングをオハイオ州立大学のエンジニアたちが開発しました。
チョウの羽は表面の微細な溝とワックスで水滴が付着しない構造で、それを応用して水、ほこり、泥などを寄せ付けないナノ構造のコーティングを作るのです。
さらに、コオロギの毛を模した特定の音のみを聞き取ってくれるマイクなど、昆虫から応用できる技術が今後続々出て来そうで、昆虫無しには未来のスマートフォンはありえないのかもしれません。
昆虫というと俳優の香川照之さんが「昆虫すごいぜ」というテレビ番組に出演して人気です。
彼の昆虫好きは有名で、インセクトマーケットというブランドで昆虫柄の子供服をプロデュースしこちらも人気を博しています。
子供たちの昆虫嫌いに一石を投じることができるのか?
彼の活動を応援したいと思います。
注)ジャポニカ学習帳は2020年に昆虫を表紙に一部復活しました。
コロナ禍により飲食業の苦境が続いています。
第3回から第4回の緊急事態宣言下では特に酒の提供について厳しい制限がかかり、休業を余儀なくされた飲食店も多いようです。
しかし、飲食業ばかりがコロナ感染の元凶のような状況に疑問を抱いています。
公表されているデータからは、感染者の感染経路で最も多いのが家庭内、続いて職場となっています。
飲食店はいずれの調査からも下位の位置となっているのに。
苦境を強いられた飲食店の方々は、生き残りを賭けて様々な取り組みを行っています。
テイクアウトを始めてみたり、お料理の宅配を行ってみたり、出張料理人になったり、SNSを始めてみたり、夜型の居酒屋から昼型の飲食店に業態転換したり・・・
苦しい期間は既に1年半になろうとしています。
先日には日本酒「獺祭」で有名な旭酒造が日経新聞に意見広告を行いました。
「私たちは、日本の飲食店の「いのち」と共にあります」と題された意見広告は、地域経済を支える飲食店の人々の最低限の雇用を守ることの重要性を説いています。
そんな中で、飲食店の方から最も多く聞く言葉があります。
それは「価値を高める」ということです。
密を避けるため席数を減らして行かなければならない時代、ランチをディナーと同じ価格帯に引上げ、ディナーでも価格を見直し値上げをする店が増えています。
しかし単純に値上げだけするわけには行きません。
内装を変更し、皿やグラスなどをグレードアップし、食材そのものも見直し、来店された方の満足のために価値を高めている飲食店の方が多いのに気付きます。
私たちのお届けする梅山豚がそんな飲食店の皆様のチャレンジにお役に立てれば嬉しいことです。
また、席数を減らすことで慣れないサービススタッフを多く揃えることなしに、シェフ1名とサービス1名でも質の高いお料理とサービスが提供できたりします。
さらに、限られた席数のお店ということでの魅力も高まります。
今回のコロナウイルスはワクチン接種が一通り終わると集団免疫を獲得し、ゆっくりと終息に向かうことでしょう。
飲食店の方々も試行錯誤を繰り返しながらコロナ禍を生き延び進化発展の契機にして欲しいです。
自らの生きる道を見定めその価値を高めた飲食店により、再び日本のファインダイニングが活況を呈する日を心待ちにしています。
横文字で馴染みのない言葉が突如登場しニュースの中心になっています。
カーボンニュートラルってなんでしょう?
地球温暖化問題が叫ばれはじめてかなりの年数が経ちました。
2015年に第21回気候変動枠組条約締結国会議がパリで開催され、気候変動抑制に関する多国間の国際的な協定、いわゆるパリ協定が採択されました。
パリ協定では1600年の産業革命前と比べた世界の平均気温上昇を「2度未満」に抑える。
さらに「1.5度未満」を目指すことを目標に、各国の削減目標の作成・提出・維持する義務を課していることが特徴です。
ご存知アメリカでは自国第一主義を掲げたトランプ前大統領がパリ協定から離脱しましたが、バイデン現大統領がパリ協定に復帰し気候変動の抑制は再び注目を集めているのです。
その気候変動の最大の原因は二酸化炭素に代表される温室効果ガスです。
日本は年間12億トンを超える温室効果ガスを排出しており、世界第5位の排出国です。
この温室効果ガスを2050年までに実質ゼロにすると菅総理が宣言しました。
これがカーボンニュートラルなのです。
既にアメリカはじめEUやイギリスなどは2050年までにカーボンニュートラルを宣言しています。
中国も2060年までにカーボンニュートラルを宣言済みですが、日本同様今後世界から2050年への繰り上げを求められるでしょう。
日本では300を超える地方公共団体も2050年二酸化炭素実質排出量ゼロに取組むゼロカーボンシティを表明し、人口規模では既に1億人を超えています。
地元茨城県境町ももちろん既に表明済みです。
温室効果ガスはどのような時に発生するのでしょう?
温室効果ガスの9割以上は二酸化炭素に由来します。
内訳は工場などの産業部門、輸送などの運輸部門、オフィスや家庭の民生部門に大きくは分類されます。
私達の家庭からも二酸化炭素は発生しています。
最近では省エネ性能に優れたテレビやエアコン、冷蔵庫などが多数開発されています。
しかし、テレビやDVDプレイヤー、パソコン、スマートフォン、温水洗浄便座、空気清浄機など家庭内での保有台数が増える事に伴って二酸化炭素の発生が増えています。
こまめにスイッチを切るなど、私達もできる対応をして行きましょう。
また、脱炭素の生活様式に転換する事も私達のできることです。
なるべくマイカーではなく電車や自転車を利用する。
冷房暖房を効かせすぎない。
購入時には省エネの家電を選ぶ。
電球をLED化する・・・
カーボンニュートラルのカギは私達の環境意識そのものでもあり、地球の未来への責任でもあります。
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