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カテゴリ:社長のコラム( 94 )
豚コレラを考える

【ざわつく養豚家】
 昨年9月に岐阜県の農場で26年ぶりに感染が確認された豚コレラは、14県に広まり未だ収束できていません。

既に殺処分された豚の数は4万頭を超え、養豚家にとっては気が気でない時間が過ぎています。

DANを探る】
 昔豚コレラを撲滅して清浄国となった日本でなぜ再び豚コレラが発生したのでしょうか。

そのヒントは豚コレラウイルスのDNAにあります。

DNAのタイプを調べてわかった事は、最近アジア各国で発生している豚コレラウイルスのDNAとかなり近いという事です。

恐らく推察するにアジアのどこかから、観光客の手土産(食品)などに紛れて日本に持ち込まれ、それを人間が食べ残し、その残飯をイノシシがあさって最初に感染し、すぐには死なずに動き回るうちにイノシシばかりか豚にまでうつしてしまったのでしょう。
 現に岐阜県や愛知県の野生のイノシシ200頭以上から豚コレラウイルスが確認され、現在もその数は増え続けています。

【国の選択】
 一度撲滅した豚コレラ、昔のようにワクチンを接種して対策すれば、殺処分しなくても感染拡大は防ぐことができます。

しかし、国はなぜやらないのか。

それは、ワクチンを接種するという事は清浄国ではなくなり、輸出もできなくなるからなのです。

つまり国は殺処分により、清浄国を維持し輸出を継続しようと考えています。

【養豚家の望み】
 ご存知の通り豚コレラは人間には感染しません。

それなのに国は、輸出という経済を優先し殺処分を続けているのです。

各地の養豚家からはワクチン接種の要望が国に上がっています。

養豚家は皆殺処分なんてしたくないのです。

皆様からもご心配や温かい励ましの声を多数いただいています。

私達は現在牧場への外部者の出入りを厳しく制限しています。

餌のトラックや工事業者などの徹底した消毒により場内にウイルスを持ち込まないよう対策を強化しています。
 グローバル化する社会の中で、目に見えない様々なウイルスとどう対峙するのか。

空港や港などで荷物のチェックを厳しくし、生産者を護るための体制整備が急がれています。



by meishanton | 2019-04-03 14:55 | 社長のコラム
新年のご挨拶

皆様にはお元気に新春をお迎えの事とお慶び申し上げます。

お陰さまで昨年も皆様に支えられ無事過ごす事ができました。

梅山豚を直輸入して30年の節目となった昨年は、念願の飼料工場が完成し稼働しました。

自社で栽培するトウモロコシに、飼料米、大麦、小麦など国産原料50%超を達成した日本で初めての豚肉となりました。

地元貢献も積極的に行いました。

境町の小中学校給食へ毎月梅山豚肉を提供して5年目となり、子供たちも「メイシャントーン」と名前を覚えてくれています。

また、春と冬には本社前で「あおぞら市」を開催し、多くの方々が朝から並んで梅山豚肉を購入してくれました。

こうした地元貢献はこれからも続けて行きたいと思っています。

そもそも梅山豚は私たちが直輸入する前に日中友好の贈り物として中国政府から日本政府に贈られました。

今でもその子孫は農林水産省の牧場に残っています。

これまで様々な養豚家が農林水産省より梅山豚の払い下げを受け飼育を試みました。

しかし、多産な梅山豚からは未熟児がたくさん生まれ、生存競争の激しさで事故も多く、すべての養豚家が飼育を断念しました。

また、何とか飼育できた梅山豚も市場では脂が多いとか肉付きが悪いという理由で「規格外」として取引され、コストがかかるが実入りが少ない豚となっていました。

そんな中、私たちが唯一梅山豚の生産を継続することができたのは、皆様や料理人さんなど多くのファンが梅山豚を支えてくださったからです。

お陰で梅山豚にとことん向き合い、その特性を理解し徐々に事故を減らすことができました。

これからも梅山豚を中心として国産飼料の生産や、地元貢献などに活動領域を広げ、未来の農業を担う人材を積極的に採用し、さらに美味しい梅山豚をお届けできるようスタッフ一同努力していきます。

梅山豚を通じて『食』と『農』と『環境』という分野の新しい時代に挑戦し続けていく私たちを2019年もどうぞよろしくお願いします。

2019年 1月

株式会社 塚原牧場

代表取締役 塚原 昇


by meishanton | 2019-01-04 14:58 | 社長のコラム
外国人技能実習生制度

 今国会で議論されている「出入国管理法改正案」、これまで技能実習生に限ってきた単純労働で初めて外国人の就労を認める内容に、野党からは移民政策の始まりではと、厳しく問われています。

改正案では新しい在留資格「特定技能」を設け、建設や介護、農業など特に人手不足が深刻な14業種に限定して外国人を受け入れます。

その中でも高い能力を条件とした特定技能2号は事実上の永住が可能で家族の帯同も認められるのです。

そもそも人手不足は深刻です。

外国人技能実習生の数は228,000人にも達します。

それ以外にも留学生などが短時間のアルバイトをすることが認められ、都内のコンビニなどは大勢の外国人留学生がアルバイトをしています。

農業や建設業、造船業などは外国人がいないと成り立たないとも言われています。

「期限を決めて受け入れをする技能実習生だから」と制限付きの受け入れを許容してきた日本が、いよいよ永住可能な外国人労働者を本格的に受け入れる、つまり移民政策を始めるのです。

これについては賛否両論ありますが、農業界としては概ね賛成の意見が多いようです。

というのも技能実習生制度は単なる人手不足の解消にはなりますが、農業界の柱となる人材の育成にはならないからです。

少子高齢化により人口が急速に減少する事が予想されている日本、深刻な担い手不足に経済活動が停滞する危機でもあります。

これからは、日本人や外国人の分け隔てなくこの日本を支える人材として、私たち日本人と外国人が共に新しい農業を切り拓いて行く時代となるでしょう。

これからは、外国人の医療や社会保障、その子供たちの教育などの社会インフラを整備しながら受入態勢を整えて行く事が重要かと考えています。


by meishanton | 2018-12-07 18:20 | 社長のコラム
異常気象のもう一つの影響

今年は過去に例のない猛烈な暑さ、過去に例のないほどの台風の発生個数の多さ、過去に例のないほどの豪雨災害等々、農業に携わる者にとっては試練の年になっています。

温暖化により地球環境が変化して、極端な気候となっていると専門家が解説しています。

確かにこの冬はとても寒かったのを覚えていますか。

塚原牧場でもマイナス7℃を何日か記録して、水道トラブルに見舞われたのがウソのようなこの夏でした。

そんなこの夏の異常気象では別の影響も出ています。

梅山豚を提供するレストランの多くでは来店客数が減少したようなのです。

「不要不急の外出は控えましょう」とニュースで聞く機会も多かったと記憶しています。

豪雨や猛暑、台風のたびに予約のキャンセルが相次いだそうです。

レストランはファミレスではありません。

出来合いのものは無く、予約に合わせて全て前もって手作りで仕込みを行っています。

キャンセルが出ても冷凍保存できるものも少なく、使いまわしもできません。

だからキャンセルは厳しく、さらに天候が理由でのキャンセルは、別のお客様の予約もほぼ入らないという現実があるのです。

自然と梅山豚のご注文も少なくなりました。

ちょっと寂しい感じです。

梅山豚も暑さで食欲が落ちて出荷できる豚が少なくなる夏ですが、今年の夏はそれ以上にご注文が少ないと感じました。

お天気ばかりはどうしようもありません。

しかし夏は終わりました。

食欲の秋、実りの秋を迎えてこれまでの分を取り返す、そんな穏やかな天気が続く秋であって欲しいと願っています。

私達も取引先のレストランで美味しい梅山豚を食べる計画を着々と検討しています。


by meishanton | 2018-10-01 10:31 | 社長のコラム
人工授精の試み

私達は人工授精(AI)に挑戦しています。

牛では一般的ですが、豚ではまだまだマイナーな世界です。

挑戦して5年、段階的にステップを踏んで進み、いよいよ結果が出てきました。

受胎率はこの6月単月でついに100%を記録しました。

6月に交配した梅山豚が全て妊娠したという事です。

以前は、実際の雄と雌で交配をしていました。

しかし、受胎率が徐々に下がって行きました。加えて1回当たりの出産頭数も少なくなっていました。

多産系の梅山豚にしては寂しい出産頭数が続き、原因がわからないままでしたので思い切って人工授精(AI)を導入したのです。

交配は雄豚と雌豚という別々のコンディションを合わせる作業です。

特に難しいのが雌豚の交配適期の見極めですが、比較的解りやすいのが雄の精液のコンディション確認で、これが人工授精という事になります。

 交配担当者は唯一農場の将来を担っています。

子豚が産まれないとその他の部署の仕事は発生しません。

だから多くの農場はベテランを交配担当にしています。

勘と経験に頼っていたのが交配でもあります。

しかし、人工授精はその勘と経験に頼った交配を大きく変えそうです。

採取した精液は活性や精子数を確認して手順に従って希釈・保存します。

その後、実際に交配適期の雌に注入する際にも再度活性や精子数を確認し記録します。

繰り返し精液の状態を確認しながら経験の少ないスタッフでもその手順を覚えれば結果を残すことができます。

勘と経験が重要だけれども実際は豚任せだった交配という重要な作業を、データに基づいてベテランでなくても取り組みやすいものにしたのが人工授精なのです。

こうした業務改革は畜産に限らずあちらこちらで見られるようになっています。

科学的根拠に基づいたアプローチが勘と経験を上回る新しい時代が始まっています。


by meishanton | 2018-09-03 18:38 | 社長のコラム
地域貢献と梅山豚

梅山豚を輸入してちょうど30年、少しずつですが地域貢献らしいことができるようになってきました。

最初に始めた地域貢献が学校給食へのお肉の提供です。

およそ2000人の地元の小中学生が毎月梅山豚メニューを食べています。

「メイシャント~ン♪」って小学1年生でも知っている地元の豚肉になっています。

またここ茨城県境町は、ふるさと納税3年連続茨城県ナンバー1自治体となっていて、その目玉商品が私達の「梅山豚」でもあります。

お肉から加工品まで様々な梅山豚商品を提供して、境町のふるさと納税獲得に貢献しています。

さらに、地元の「道の駅さかい」でも梅山豚商品を販売しています。

食堂では梅山豚キーマカレーやミニメンチが食べられ人気となっています。

直売所では『売れ筋ナンバー1』のラベルが梅山豚肉饅頭に貼られていたことも。

週末などは特に賑わっていて街のシンボルになりつつあります。

今年に入ってからは、「満天青空レストラン」(日本テレビ)に梅山豚が取り上げられました。

ゲストが嵐の二宮さんだったという事もあり、街中の話題になっています。

こうして、梅山豚は境町になくてはならない存在に近づいていると感じています。

これも永年梅山豚を支えて下さった皆さんのお陰です。

ありがとうございます。

これからも地元に愛される梅山豚として地域貢献を頑張って行きます。

応援をよろしくお願いします。


by meishanton | 2018-08-02 15:41 | 社長のコラム
マイクロプラスチックの驚異

1950年頃から生産が本格化したプラスチックの利用、その累計生産量は83億トン、廃棄されたプラスチックは63億トン、その中でリサイクルされていないプラスチックは57億トンと推計され、現在そして将来の社会問題になりそうです。

どうして社会問題になるのか?

それはプラスチックは劣化して細かくなるけれど分解はされずに、川から海に流れ込みずっと地球を漂うからです。

こうしたプラスチックはマイクロプラスチックと呼ばれ海鳥や水生生物に取り込まれ始めています。

おそらく近い将来、マイクロプラスチックが原因で死亡したりする生物が増え、最終的には人間にも影響を与えそうなのです。

しかしプラスチックは便利で、今や人間の生活に欠かせない存在になっていて、生活を豊かにしてくれています。

ペットボトル飲料や、買い物のレジ袋、歯ブラシなど使い捨ての安価な物にはたいていプラスチックが使われています。

実は日本列島の沿岸は既にマイクロプラスチック汚染濃度が世界有数という調査結果も出ているほどです。

将来地球の生物や人間に大きな影響を与える事になるとすれば、今から対策をして行く必要があります。

しかしながら、マイクロプラスチックは日本だけの問題ではないのも事実。

現在廃プラスチックの半分は中国をはじめアジア5か国から排出されています。

美しい自然や生物多様性を人間の便利で壊さないためには世界各国の連携も必要です。

実はマイクロプラスチック問題の解決策は日本人ならたいていの人が知っています。

プラスチックゴミを拾えばいいのです。

そしてペットボトル飲料を止め、エコバックを持参して買い物に行く、そんな制度設計や社会的な雰囲気作りが大切でもあります。


by meishanton | 2018-07-09 15:32 | 社長のコラム
アグリツーリズム

アグリツーリズムってご存知ですか?

アグリ=農業と、ツーリズム=旅行を掛けた造語ですが、最近よく耳にします。

「田植えツアー」や「稲刈りツアー」に始まり、今では搾乳体験、ワインのブドウ収穫まで様々なアグリツーリズムが日本全国で盛んに行われています。

時代は「モノ」の消費から「コト」の消費に移っているとも言われ、外国人観光客向けの企画や、ふるさと納税を活用した企画まで単なる旅行(ツアー)に限らず人気となっています。

さらに政府もアグリツーリズムを後押しする規制改革を進めています。

旅行業法の簡易宿泊営業の許可も、客室面積要件の緩和や、誘導灯などの設置の免除など取得のハードルも下がっています。

さらには民泊に関する法案も議論が進み、簡易宿泊業の許可を取得しなくても都道府県への登録で自宅にて宿泊業を営むことができるようになります。

しかし、アグリツーリズムがさらに盛んになるためには地域全体で取り組むことが重要になります。

農業体験場所や宿泊場所のみではなく、周辺の観光地や地域のグルメにも魅力が無いと競争力が高くはなりません。

梅山豚にも様々な可能性があると思っています。

生ハムの仕込みや、様々な肉加工品づくりをしていただける施設を整備して多くの来客を受け入れる。

実際に自ら仕込んだ加工品でお料理を作って皆でいただく。

そして、周辺の利根川や筑波山、霞ケ浦などの自然豊かなこの地を堪能して帰っていただく。

そんな思い出深い時間を共有できることは私達の夢でもあります。多くのファンに囲まれる幸せに向かってこれからも進んで行きます。


by meishanton | 2018-06-01 15:38 | 社長のコラム
コミュニケーションの重要性

AI(人工知能)のニュースが数多く報道され、デジタルの時代真っ盛りとなっています。

人口が減少し特に働く若者が少ない今は、省力化の投資が盛んに計画されています。

特に飲食や教育、美容など消費者と直接やりとりする企業は、デジタル技術によって利便性の向上を追求してきました。

ネットを通じれば消費者はモノやサービスを必要なタイミングで手に入れられるようになりました。

そして近い将来はAI(人工知能)により自分で意思決定することすら必要なくなるかもしれないと言われています。

しかし、ある程度便利さが当たり前になったとき、今度はコミュニケーションの優劣が、モノやサービスを選ぶ際の判断材料になる可能性があります。

店頭で子連れ客にちょっとオマケを付けてあげたり、忙しい時間帯でも笑顔を絶やさなかったり、年配の客との世間話にお付き合いしてあげたり等々。

人が心地よさを感じるコミュニケーションを提供できるかが、経営を左右する事にもなりそうです。

従来より私達は梅山豚を通じて会員の方々とのコミュニケーションを大切にしてきました。

インターネットの時代に敢えて紙の梅山豚倶楽部通信を作成し、FAXにてご注文やメッセージのやり取りをしています。

お子さんが巣立った方、お孫さんが産まれた方、引越しした方、新居を建てた方、長年会員の方々と紡いできた歴史は「カルテ」という紙にまとまっています。

私達や梅山豚を知っていただき、私達も会員さんのことを知ること、梅山豚を通じて会員の皆様一人一人と永いお付き合いとなることを願っています。


by meishanton | 2018-05-01 19:43 | 社長のコラム
84.西洋ネギに挑戦

梅山豚の地元茨城県境町はネギの大産地です。

日本全国のネギ産地が集うネギサミットにも毎年参加しているほどです。

私たちは農業生産法人として梅山豚を飼育していますが、3年前から飼料用の「トウモロコシ」の栽培に挑戦しています。

畑に携わるようになって、畑で働くリズムも少しずつ掴んできました。

そこで地元で栽培可能な野菜、しかも梅山豚のお客様が喜んでくれそうなものを栽培してみようと考え、辿り着いたのが「西洋ネギ」です。

ポワロー(フランス語)とかポッロ(イタリア語)とかリーキ(英語)とか言う名前で呼ばれている太くて短いネギの一種です。

栽培期間が約10か月と長いこの西洋ネギ、その間最低2回は植え替えなければならず手間がかかるということで、まだ日本で生産している人はごく少数です。

そこで試験的に200本ほど栽培してお取引先のレストランに配布してみたところ、「美味しい」「使ってみたい」などの感想が多く寄せられました。

さらに、どうやって食べるのが美味しいかと料理人の方々に聞いてみると、ポタージュなどのスープにするのが美味しいという意見が最も多かったのです。

西洋ネギをレストラン向けに販売することだけではなく、スープを作って皆さんにご紹介することができたら嬉しいです。

始まったばかりの西洋ネギの夢、どうぞ楽しみにしてください。


by meishanton | 2018-04-02 17:35 | 社長のコラム
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