105.コーヒー文化が消える日(2050年問題) |
皆さん、コーヒーはお好きですか?
私は大好きで毎日飲まずにはいられないくらいのコーヒー党です。
コーヒーの需要は世界的に増加傾向にあります。
中国やインドなどの新興国が成長する中で、生活水準が向上し嗜好品としてのコーヒー需要が急拡大しています。
先進国である日本でも世界的なコーヒーチェーンが店舗数を増やし、コンビニでも手軽に安くコーヒーが飲めるようになり、消費の多様化で消費量が増えています。
しかし気候変動によりコーヒーの栽培地が減少してしまうのではないか?
そんな恐れが出ているのをご存知ですか?
コーヒーの国別生産量は、1位ブラジル、2位ベトナム、3位コロンビア 4位インドネシア 5位エチオピアの順となります。
これで分かる通りコーヒーの栽培は南北回帰線(北緯・南緯25度)に囲まれた「コーヒーベルト」と呼ばれるエリアで行われています。
これはコーヒーノキの栽培に、雨、日当たり、温度、土質の4条件が整う必要があるためです。
それは雨季と乾季がはっきりした降雨量の多い地域でもあります。
現在の生産地では今後降雨量が減っていくと考えられていて、雨季と乾季の境目が曖昧になりそうなのです。
さらに寒暖差が減少する予想もありアラビカ種の収穫量が減少するのではと懸念されています。
アラビカ種は気温15~24℃、標高450~2300メートルが適地と言われていて、さらに標高の高いところへ栽培地を移動する必要が出てきます。
降雨量は減少する予想ですが気温は逆に上昇するとされています。
そうなると、コーヒーノキの葉に寄生するさび病(カビの一種)が発生しやすくなり、収穫量が減少する可能性が高いのです。
コーヒーの生産減少を食い止める対策は無いのでしょうか?
コーヒーの品種はアラビカ種(60%)とカネフォラ種ロブスタ(40%)に大きく分かれます。
コーヒー栽培に適した地域は、アラビカ種で50%にまで減少するとうい予測も出ています。
コーヒー大国のブラジルでは60%も減少するという恐れもあるのです。
こうした問題には品種をアラビカ種からカネフォラ種ロブスタに変えることで生産を続けることができるかもしれません。
気候変動に合った品種改良も必要でしょう。
気候変動を止める事は難しく、生産地が柔軟に適応して行くしかありません。
こうして生産量の減少と需要の増加という現象からコーヒー価格が上昇し始め2050年ごろコーヒー不足が起こりそうなのです。
現在のように手軽にコーヒーを楽しむことができなくなるかもしれません。
コンビニで飲める安価な100円コーヒーを多くの人が楽しめる時代は遅かれ早かれ終わるのでしょう。
心置きなく大好きなコーヒーに癒される、そんな日が長く続くことを祈るしかありません。
ファン申請 |
||