39.ウイズコロナの時代 |
それはあっという間の出来事でした。
中国武漢に始まったウイルス感染は瞬く間にヨーロッパ、アジア、アメリカ他全世界に拡散し、グローバル社会の危険な側面を露呈させました。
いま生きている人類が経験した事の無いパンデミックは、スペイン風邪以来実に100年ぶりの事であり、既に世界で1億3000万人以上が感染し、300万人以上が犠牲になっています。
日本では2020年4月から5月にかけて第一回緊急事態宣言が発出され、その後第3波の影響で2021年1月から3月にかけて第二回緊急事態宣言が出されました。
社会経済活動を止める鎖国さながらの状況となり、これまでと一変した生活に人々は戸惑いを隠せないでいます。
ワクチンが接種され集団免疫を獲得するまではこの状況が続くと予想されます。
私達も販売先のレストランの休業により大きな影響を受けています。
そもそも梅山豚は売り先を求め続けた歴史でもあり、まだ売れていなかった時代には市場に出荷していました。
梅山豚は育てるのが難しく肉量の少ないコストのかかる豚がですが、市場は三元豚の規格で格付されるため「上物」になる事は無く、「規格外」として大幅な安値で取引されていました。
そこで自ら販路を開拓してきました。
梅山豚倶楽部の皆様を皮切りに、百貨店やレストランなどへ販路を拡げてきました。
特に近年はレストランへの販売に注力して来たわけですが、コロナにより梅山豚は多くの売り先を失うことになりました。
止む無く再び市場に出荷する事にしましたがやはり「規格外」と格付されて、また以前のような状況になってしまうのかと不安がよぎります。
しかし悲観してばかりはいられません。
これまでしてきたように愚直に生産に励み、一人一人、一軒一軒直接ファンを探して届けて行きます。
コロナの時代はそうした私達の原点を見つめなおす機会になっています。
ファンが無ければ成り立たない、ファンと共に歩むのが梅山豚なのです。
おりしも豚では「豚熱」というウイルスが野生のイノシシに感染し、次々と感染地域を広げています。
野生のイノシシからの感染を防ぐための試行錯誤の日々が続いています。
人間も豚も、ウイルスといかに共生して行くのかが問われる難しい時代に入ったと言えます。
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