37. 初めての外国人技能実習生 |
日本の農業は外国人抜きには語れない、と言われています。
朝採れ野菜も、果物も、牛乳も、そして豚肉ももちろん多くの日本農業の現場は外国人技能実習生に支えられています。
塚原ファームでも以前から外国人技能実習生について検討してきました。
しかし、言葉が通じないことから様々な仕事がすぐ覚えられるのか?仕事が嫌になって脱走したりして企業責任を問われないのか?当たり外れがあると言われるが、働かない実習生だったら3年間も我慢できるのか?等々躊躇する理由は数多くありました。
しかし、社長が2度目の入院をした頃から、新たに採用する日本人社員は定着せず、ベテラン社員まで次々に退職する事になり、遂に農場は社長とパートタイム社員の2名となりました。
ここまで来たら外国人技能実習生を迎え入れてみようと考えました。
どこの国からの実習生にしようか?男性と女性はどちらがいいのか?社内で検討を進め、結論としてはタイ人の女性を仲介会社に申込ました。
それから4か月後の2019年11月末、運良くトントン拍子で実習生のカンジャナ(通称ワンちゃん)が入社してきました。
スラっとした2児の母でもある彼女は31歳、少しシャイな性格でしたが真面目で勤勉でした。
知り合いのいない日本に一人ぼっちで移り住み、初めての養豚という仕事に就いたワンちゃんは良く働きます。
一日も休まず、遅刻も早退もせず、寒い日も暑い日も文句ひとつ言うことなく頑張ります。
6か月が過ぎ、1年が過ぎ、どんどん日本語も覚え話せるようになって来ました。
すると、彼女の梅山豚への気配りと気付き、毎日毎日の変わらぬ落ち着いた働きぶりに感心するようになりました。
どうしてもっと早く申し込まなかったのかと思うほどです。
今は主に母豚の世話をしていますが、女性として母としての気配りがとてもよく、今では欠かせない戦力になっています。
当初不安に思っていた日本語が話せるか話せないかは結局大きな問題ではありませんでした。
優秀な人材を広く採用する事が大切だと改めて実感した今、新たにもう1名を迎え入れる決心をするのです。
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