30.農業生産法人 株式会社塚原ファーム設立 |
このまま自分にもしものことがあった場合、梅山豚はどうなるんだろう?
働くスタッフの雇用は守れるのか?
人間ですから永遠の命というのはありません。
既に50歳となり、昇は残りの人生を考え、退院したらやることを考えながら入院生活を送っていました。
その一つは、これまでどうしてもできなかった農業生産法人を設立し移行することでした。
実は梅山豚の生産は1989年の直輸入以来、昇の父が個人として行う養豚業のままでした。
当時父は76歳、既に畜産の現場からは引退していました。
養豚業としては規模が小さいとはいえ、梅山豚とその子豚、畜舎、付帯設備を合わせると大金になるため、農業生産法人を設立して移行するには応援してくれる銀行が現れないとできませんでした。
退院の日から銀行数行と交渉を行い、2016年3月遂にその日は来ました。
応援してくれる銀行が現れたのです。
こうして農業生産法人株式会社塚原ファームは梅山豚と畜舎とその付帯設備を父から譲受け誕生したのです。
これにより働くスタッフの雇用を守り、梅山豚を遺していく基盤ができました。
生産を塚原ファームが行い、販売を塚原牧場が担う体制です。
父や昇にもしものことがあっても会社として事業を継続できるよう、そんな思いから長年夢に描いてきたことでした。
美味しくて安全な梅山豚を生産し多くの人を幸せにし続けて行きたい。
社長として昇の信念が結実した瞬間でもありました。
これで農業生産法人は設立できたわけですが、そこに魂を入れるのはこれから。
一歩一歩たゆまぬ努力を続けながらファンを増やしていく、そんな決心を改めてしたのです。
農業生産法人株式会社塚原ファームは梅山豚を中心に、その飼料作物の栽培にも取り組んで行きます。
トウモロコシ、米、大麦、小麦、大豆など梅山豚に欠かせない飼料作物を自給し、そこに梅山豚の堆肥を利用する、この究極な循環農業を目指して進むことになります。
ファン申請 |
||