魚は育てる時代へ |
食の変化
2017年日本人1人あたりの魚介類消費量は年間24.4キロ と、ピークの2001年から4割も減少したそうです。
2011年には肉類に抜かれ、2017年肉類の消費量は32.7キロと8キロ以上の差となっています。
空前のお肉ブームと言われる昨今、震災以降特に魚介類の消費が減速した感じもあります。
一方で、長い行列を作る寿司店は多くありながら、スーパーの鮮魚売り場では「骨を取り除いています」などと食べやすさをアピールして消費を喚起しているのも現実で複雑な思いがします。
私たち日本人の食はどうなるのでしょう。
値上がりする魚
イカ、マグロ、サンマ、ウナギ、アワビ、カニ…ありとあらゆる魚介類が値上がりしているのです。
実際近年日本では漁獲量規制や、周辺各国との資源争奪戦、地球規模の気候変動による海流の変化で魚介類の水揚げは減っています。
例えば今年の北海道の毛ガニ漁、前年も記録的な不漁と言われていましたが、今年はその前年のたった12%しか水揚げがないと報道されているほどです。
進む養殖技術
そんな中、世界では漁業への企業の参入が相次ぎ、ついに2013年には養殖量が漁獲量を上回りました。
回転寿司で1番人気のサーモンもそのほとんどがノルウェー等での養殖となっています。
日本でも海の養殖から陸での養殖まで様々なチャレンジが増えています。
人気のサーモンは、日本全国50箇所以上で養殖が行われているようです。
技術革新も盛んです。水を濾過して循環し、これまでの水使用量の100分の1を実現しコストも低く抑えているところもあります。
さらに、安全性も実は養殖の方が天然より高いという専門家もいます。
管理された綺麗な水や適切な餌により、寄生虫などの問題も回避できるのです。
漁業の未来
古来魚介類を食べてタンパク質を摂取してきた島国日本、様々な魚種を食べる豊かな食文化があります。
地元の資源を餌にしたブランド魚も出始めています。
海のない街の特産品が魚介類なんて、そんな時代も近づいているのかもしれません。
地域に根ざした育てる漁業にこれから注目です。
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