豚コレラを考える |
【ざわつく養豚家】
昨年9月に岐阜県の農場で26年ぶりに感染が確認された豚コレラは、1府4県に広まり未だ収束できていません。
既に殺処分された豚の数は4万頭を超え、養豚家にとっては気が気でない時間が過ぎています。
【DANを探る】
昔豚コレラを撲滅して清浄国となった日本でなぜ再び豚コレラが発生したのでしょうか。
そのヒントは豚コレラウイルスのDNAにあります。
DNAのタイプを調べてわかった事は、最近アジア各国で発生している豚コレラウイルスのDNAとかなり近いという事です。
恐らく推察するにアジアのどこかから、観光客の手土産(食品)などに紛れて日本に持ち込まれ、それを人間が食べ残し、その残飯をイノシシがあさって最初に感染し、すぐには死なずに動き回るうちにイノシシばかりか豚にまでうつしてしまったのでしょう。
現に岐阜県や愛知県の野生のイノシシ200頭以上から豚コレラウイルスが確認され、現在もその数は増え続けています。
【国の選択】
一度撲滅した豚コレラ、昔のようにワクチンを接種して対策すれば、殺処分しなくても感染拡大は防ぐことができます。
しかし、国はなぜやらないのか。
それは、ワクチンを接種するという事は清浄国ではなくなり、輸出もできなくなるからなのです。
つまり国は殺処分により、清浄国を維持し輸出を継続しようと考えています。
【養豚家の望み】
ご存知の通り豚コレラは人間には感染しません。
それなのに国は、輸出という経済を優先し殺処分を続けているのです。
各地の養豚家からはワクチン接種の要望が国に上がっています。
養豚家は皆殺処分なんてしたくないのです。
皆様からもご心配や温かい励ましの声を多数いただいています。
私達は現在牧場への外部者の出入りを厳しく制限しています。
餌のトラックや工事業者などの徹底した消毒により場内にウイルスを持ち込まないよう対策を強化しています。
グローバル化する社会の中で、目に見えない様々なウイルスとどう対峙するのか。
空港や港などで荷物のチェックを厳しくし、生産者を護るための体制整備が急がれています。
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