今年ほど台風の影響を受けた年は過去に無いくらいの数が日本列島を襲いました。
加えて秋雨前線の停滞が長引き、9月の日照時間は過去最低を記録した地方が多くありました。
一度に降る雨の量も多く、北海道や岩手県では土砂災害など甚大な被害となりました。
異常気象と言ってしまえばそれまでですが、こういった気象が続くと農作物の生育にはダメージが多く、日照不足による生育不良のみならず病害虫の発生により、年内の野菜の出荷は大きく減少することが確実な模様で、価格も値上がりしています。
異常気象が続発しているという事は、気候変動が起きているという事が想像できます。
しかし、学者の中には地球の長い歴史の中では大きな変動ではないという方も多くいますが、今日明日の出荷で生計を立てている農家からすれば、地球の長い歴史というより最近の気候変動の方が切実な悩みです。
山形のさくらんぼ農家が北海道に進出したり、北海道の米の食味が向上したり、南国のマンゴーを千葉で栽培したりと、したたかな農家がもう既に動き出しているように、この気候変動に合わせた戦略がより大切な時代になっています。
私達祖先も異常気象により過去幾度となく大きな被害を受けました。
その都度知恵を絞ってそれを乗り越えています。現代では気象予報の精度も飛躍的に向上し、インターネットの普及や、栽培技術や種も大きく進化しました。
私達はそうした新しい武器を有効に利用し、この困難な時代を乗り越えて行くしかないのです。